简体中文 简体中文

七音ジャパンへようこそ

言語: 简体中文 简体中文

対中越境EC、SNSが示す日本ブランドの陰り

公開日時:2021-02-18 23:20:46

対中越境EC、SNSが示す日本ブランドの陰り(图1)

新型コロナウイルス禍で激減した訪日中国人による消費。日本メーカーの多くは越境電子商取引(EC)で取り戻そうと躍起になっている。実績を残す企業も出る中で、先行きに不透明感も漂う。中国のSNS(交流サイト)を分析すると、日本ブランドの陰りが見えるデータが浮かんでいるためだ。

 

中国EC最大手のアリババ集団は2020年も、11月の「独身の日」に合わせたセールを実施した。取扱高は同月1~11日の期間中の合計は5000億元(約8兆円)に迫り、中国消費のコロナ禍からの復活ぶりを印象づけた。

 

「独身の日」セールでは外資の競争も激化している(アリババが20年11月に浙江省杭州で開いたイベント)=共同

 アリババが発表した輸入ブランドの期間中の取扱高ランキングでは、美顔器メーカーのヤーマンが首位。花王が4位、資生堂が5位と日本の化粧品・日用品メーカーは健闘したが、商戦全体を冷静に振り返ると違った傾向が見えてくる。

 

中国専門マーケティング会社のトレンドエクスプレス(東京・千代田)は独身の日前後の1カ月間、中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」でブランド名がどうつぶやかれたかを調べた。微博はユーザーの偏りが少なく、消費者全体の嗜好を反映しやすいとされる。

 

「独身の日」「買った」というキーワードと一緒につぶやかれたブランド名の上位30社を集計したところ、1位は米アップル。2位以下は華為技術(ファーウェイ)、OPPO(オッポ)と中国勢が続いた。

 

日本のファーストリテイリングの「ユニクロ」は9位、資生堂は29位に入った。ただ、それぞれ19年の8位、21位から後退し、日本勢のランク入りはこの2社だけ。日本ブランドが中国SNSで話題になる機会が減ったことを示している。

 

一方で、LG生活健康の「后(フー)」、アモーレパシフィックグループの「雪花秀(ソルファス)」という韓国コスメがそれぞれ12位、19位に入った。韓国勢は19年はゼロ。さらに、中国コスメの「完美日記(パーフェクト・ダイアリー)」も19年の15位から5位に急浮上した。

 

中国EC市場では、SNSで話題になった商品がその後に売り上げを増やす規則性がある。トレンドエクスプレスの浜野智成社長は「中韓勢は戦略的にSNS上のつぶやきを促すマーケティング手法を強化している」と指摘する。

 

日本では15年ごろの「爆買い」が記憶に新しく、中国人の日本ブランド信仰は根強いと考えがちだ。それは間違いではないが、中国の消費者が同時に「新しもの好き」である点も忘れてはならない。

(アジアテック担当部長 山田周平)

出典:

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ2292J0S1A120C2000000/